注
最初から最後まで猫兄×ダンテの18禁につき、
好奇心で見てみようとしていらっしゃる方、
猫兄に嫌悪感のある方は絶対にご遠慮下さい。
ついでに、かなり特殊なことが起こっておりますので、
猫兄がなんだ、とおっしゃる強者な方も等しく危険にさらされます。
何があっても平然としていられる剛毅な方、
何となく察しのついている方のみ、スクロールをどうぞ。
最終的には各々の自己判断、及び自己責任でお願い致します。
邪気
下から容赦なく突き上げられ、ダンテは身も世もなくバージルにしがみついて喘いだ。耳には
珍しくバージルの熱を帯びた息がかかり、いっそうダンテの躰を熱くし追い立てる。
どんなにか激しいセックスをしていても(一方的にダンテを攻め立てていようとも、だ)、
バージルは息の一つも乱すことがない。首に齧り付いている所為で表情こそ見られないが、
バージルがいつもと違うということはよく判る。
「ぁっ……はぁ……っ、あ……ッ」
穿たれた熱塊がいつもに比べ熱い気すらする。ダンテは熱にもがくように喘ぎ、目をきつく
瞑った。
「どうした、もう根を上げたか?」
揶揄する言葉こそいつもと変わりないが、声音は僅かに熱っぽくダンテの耳をくすぐる。
「んっ……まだ、いけるっ、て……」
ただの強がりだということなど、バージルには看破されているに違いないけれども、強がってでも
おらねば羞恥に身を焦がされる思いなのだ。
「ほう?」
呟いたバージルがぐっと腰を突き入れ、ダンテの感じる箇所を的確に擦り上げた。不意のことに、
ダンテの喉をあられもない悲鳴がつく。
「ひぁんっ!」
思いがけない己の嬌声に顔を朱に染めたダンテの耳に、バージルは恥ずかしげもなく囁いた。
「良い声だ。そんなに悦いのか?」
ここが、とゆるゆると同じ箇所を擦られ、ダンテの顔だけでなく首まで赤く染まる。
言い返したいのは山々だが、口を開けば甘ったるい喘ぎが漏れるばかりで、ろくに言葉など紡げる
状態ではなかった。
「ん……ッぁう……ふ……ぅん……!」
バージルの肩に唇を押し付け、声を出さぬよう堪える。しかしそれはバージルの気に入らなかった
ようだ。
「顔を上げろ」
声を殺すなとバージルが命じる。ダンテはバージルの肩に噛み付き、無言のうちに拒絶して
見せた。バージルにすれば不快なことに違いないだろうが、ダンテはバージルの機嫌を取るだけの
余裕などないし、何より諾々と言いなりになるのはごめんだった。
耳の後ろに疼痛が生まれる。バージルが噛んだのだと判ったときには、ダンテは力ずくで
バージルから引き剥がされ、背中を机に押し付けられていた。え、と惑う間すら与えられず、
バージルのものがずるりと抜け出して行く感覚だけがやけに生々しい。
「っは……ぁ……」
我ながら熱っぽい吐息だ。しかも物足りなさの滲んだ。頬が紅潮するのを感じながら、ダンテは
バージルをぼんやりと見上げた。バージルは何がしたいのか、ダンテには判らない。ただ行為が
これで終わるとは思わなかった。ダンテは既に一度自分の腹とバージルの服とを汚しているが、
バージルはまだ一度も、だ。普段から吐き出す回数だけで言えば確実にダンテが多いのは数える
までもないが、バージルとて男だ。吐き出さずに終えるとは、ダンテは思えなかった。
胸元までまくり上げられたシャツだけを纏い、下肢に精液を纏りつかせたあられもない姿を
バージルが眺める。視姦されている。ダンテは膚が泡立つのを感じた。意思とは別に陰茎が震え、
先端から透明の滴を溢れさせている。無意識だからこそいかにも淫らなさまを、ダンテはバージルに
さらしていた。
「辛抱が足りぬな」
くつりと笑う声。張り詰めた花芯を爪で弾かれ、びくりとする。
「あ……ッん……!」
咄嗟に腕で口を覆い、歯を立てる。あまりに淫らがましいさまはバージルの好むところでは
ないと、ダンテは思っている。自分をこんな躰に仕立てたのはバージルだとは言えども。
バージルが眉を顰めたが、目を閉じているダンテは気付かない。バージルの腕がダンテの口を
覆う腕に伸び、掴む。
「声を殺すな、と言った筈だが?」
腕を引き剥がされ、ダンテは反射的に目を見開きバージルを睨んだ。バージルは面白くも
なさそうにダンテを見下ろし、ダンテの肩に手をかけ裏返しにした。まるで赤ん坊を扱うような
軽々しさだ。
頬を机に押し付けたダンテは、躰を捻ってバージルを見やろうとしたが出来なかった。バージルが
ダンテの肩を後ろから押さえ付け、体重をかけたのだ。
「バージルっ、何を……」
惑うダンテの腕を、バージルは後ろ手に一纏めにし、ベルトだろう冷たく固いもので縛って
しまった。肩と手首に地味な痛みが加わり、ダンテは顔を歪めた。
「バージル!」
再度荒っぽく呼ばわると、バージルからようよう応えがあった。
「言い付けを守れぬものには、仕置が必要だろう」
当然とばかりにバージルが宣う。ダンテは閉口した。こうなればバージルが満足のいくまで
責め苦は終わらない。ダンテが許しを乞うだけでは、バージルは収まらないのだ。
知らず蒼白になるダンテを余所に、バージルの手がダンテの下肢に伸び僅かに萎えた気配のある
陰茎に指を絡ませ、根元をきつく戒めた。
「ぁうっ、なんで……っ!?」
躰を折り曲げたバージルの胸がダンテの背にのしかかり、息がうなじをくすぐった。
「お前は一度出しているだろう。しばらく我慢していろ」
言いざま、ダンテのひくつく後孔にバージルのものがねじ込まれた。
「ぁあッ――――!」
嬌声よりも悲鳴に近い声が漏れる。胃の腑が圧迫されるような息苦しさに、ダンテは呻いた。
「、はぁ……う、ん、ふく……ッ」
痛みを堪えるよりも、いかに痛みを快楽へすげ替えるか――――慣れた躰は意識することなく
苦痛の中に官能を見つけ、引き出していく。穿たれたものに襞がいやらしく絡み付くのを、
ダンテは止めることが出来なかった。
くつくつと笑うバージルの息がうなじを撫で、ただそれだけでダンテの膚がざわめく。
「もう悦くなったのか」
相変わらず、淫乱だな。低く揶揄する声が恨めしい。誰の所為で、と抗議しようとした
ダンテだが、びくりと躰を跳ねさせて目をいっぱいに見開いた。
「ひぅッ! な、ぁっ……!?」
繋がった箇所――――いや、深く突き込まれた奥がおかしい。内壁に、明らかに男の肉では
ないものがある。粘膜に棘が何本も突き刺さっているようなこの痛みは、いったい何が
もたらしているのか。息をすることも忘れ、意識の総てを下肢に集中させるダンテを、
バージルがゆるく揺さぶった。その動きに合わせ、棘のように粘膜を突くものも動く。
まさか。
困惑と驚愕がないまぜになったダンテの表情は、背後にいるバージルからは見えない。しかし
バージルにはダンテの内心が手に取るように判るようだ。
「猫の交尾は、実際こういうものらしいぞ」
繋がるだけでなく、雄の生殖器に棘状の突起が生える。当然だが痛みにもがき逃げようとする
雌を逃さぬ為に、雄は雌の首に……まるで睦事のように囁きながら、バージルはダンテのうなじに
噛み付いた。
「! った、ぁ……!」
ご丁寧にもバージルの歯(犬歯だろう)は鋭く伸び、ダンテの膚にぶつりとめり込んでいる。
その部分だけ挙げればあまり珍しいことではないのだけれども、深く繋がった場所が尋常ではない
この現状では、うなじに食い込む牙ですら異常なことに思えてしまう。もっとも、常人からすれば
牙こそが異常以外の何ものでもないのだが。
後ろ手に縛られた腕。押さえ付けられた上半身。身動きもままならぬ状態で、ダンテは
苦しさにもがいた。
「っめろ、バージル! 痛ぇって……!」
訴えるが、バージルは聞く耳持たぬとでも言うようにダンテの首により深く鋭い歯を突き立てる。
ぢゅ、と躰の中でしたような音は、バージルがダンテの血を啜っているものだろう。疼痛に似た
痛みが頭に響き、ぐぅっと唸ったダンテにバージルが腰を打ちつける。
「アァっ――――や、あっ、ぁううッ……!」
ひどいセックスだ。いや、バージルの嘯く通り、これは交尾と何ら変わりないのかもしれない。
ダンテが雌ではなく、バージルの子を孕むことがないというだけのことで。
無意味だ。ダンテはしかし、冷たくそう評した自分を戒めた。自分が女ならば、などとはダンテは
思わない。女に生まれ変わりたいと思ったこともない。ダンテは男としての矜持がおそらく人よりも
高く出来ている。それで何故男とのセックスで受け入れる側になれるのか、その原因はバージルに
ある。
苦痛ばかりの交わりを、バージルはわざと長引かせているようにダンテは感じた。バージルは
ゆるゆるとした突き上げを続けるばかりで、射精には程遠い。しかし異常な形状をしたバージルの
ものは十二分に怒張しているのだ、引き伸ばせばつらいのはバージルも同じであろうに、何故。
「っ、ぁ……ジル……早、く……っ!」
終わらせて欲しい。花芯の根元を戒められたままのダンテは限界を訴えた。バージルの牙が抜ける
感覚があり、は、とどちらともつかぬ息が漏れる。
「終わらせたいなら、もっと尻を振るなりしてみせろ」
陰茎を戒める指が上下し、あくまで解放は許されぬまま扱かれる。
「あっ! や、ぁ……ぁあっ、んん……っ」
紛れもない責め苦にダンテは喘いだ。生理的な涙が机に小さな池を作り、ダンテはそこに額を
擦りつける。苦しい。どうしてこんな責め苦を受けねばならないのか、ダンテには判らない。
判りたくもない。
「バぁ……ジ、る……!」
理不尽と言える蹂躙にさらされ、ただ喘ぐしなかった喉は焼けたようにひりつき声は掠れ、
明瞭さは全く失われていた。それでもバージルの名を呼ばわり、そうすることで自我を保とうと
した。
傲慢かつ横暴な支配者に縋るよりない矛盾に、気付いてはいるが他にどうしようもないのでは
仕様がない。――――いつものことだ。
そう、この並外れた暴君は同時に優れた名君でもある。民を虐げる傍ら、民から己以外の王を
仰がせぬよう、見えぬ鎖で縛り付ける。民は気付かぬうちに、王に虐げられながらも逃げることは
出来ぬからだになっているのだ。
気付いたときには、もう遅い。
緩やかな侵掠を続けていたバージルが、不意に動きを止めた。うわ言のように(これは全くの
無意識だったが)バージルを呼ばわり続けていたダンテの、ぐったりとした背中に何かが触れる。
「苦しいか?」
判りきったことをあえて問うのは、ただ意地が悪いだけなのか、それとも癖のようなものなの
だろうか。ダンテは掠れた声で「当たり前だ」と途切れ途切れに吐き捨てた。苦しい。だから
早く、終わらせて。早く、
「ぁ……、ルっ……すけ……て……」
背後で笑う気配がした。嘲るものではなく、単純に愉しげに。双子の片割れにこんな責め苦を
味わわせておいて、縋らせて、この兄は愉しんでいるのだ。相変わらず、趣味が悪い。
また、背中に何かが触れた。それがバージルの唇であることにダンテが気付いたのは、少し後に
なってからのことだ。
「そろそろ良いか……」
ダンテには意味の判らぬ呟きがあり、バージルが両手でダンテの腰を掴んだ。ようやく解放された
陰茎が嬉しげに震え、予想される蹂躙を期待して秘蕾がバージルに絡み付く。浅ましい躰だ。
ダンテは他人事のようにぼんやりと思い、口許を綻ばせた。
「何を笑っている?」
理由が判らぬ所為でか、苛立ったような声と同時に腰を強く打ち付けられた。
「あァア――――ッ!」
棘が突き刺さる痛みと最奥を突かれる快感とがないまぜになり、思考は霧散するしかない。わけの
判らぬ喚きに似た喘ぎを、ただ繰り返すだけのダンテにバージルが囁く。
「そうだ、何も考えるな」
満足げな声音。再度うなじに噛み付く牙の感触に、ダンテは痛いのか気持ちが良いのかすら判然と
せぬ、くぐもった嬌声を漏らし――――柔い痛みを伴って、吐精していた。
「は、ぁ……」
衝動と言うしかない不意の射精に、ダンテ自身茫然としてしまう。しかし繋がったそこはまるで
別の意思でも持っているかのようにバージルを食いしめた。どくりと鼓動に似た衝撃があり、
バージルがダンテの内に精を叩き付けた。
「ッ! ぁ……ふぅ……っ」
ダンテは艶めいた吐息をこぼし、次いで意識を手放した。
夢の中で、ダンテは何故だか猫の姿になっていた。周りには猫がひしめき合うように何匹もおり、
やはり何故か判らぬが、ダンテにのしかかって来ようとする。
ダンテは必死に逃げた。脚が痺れても懸命に走り、ときには跳びながら、ひたすら逃げ惑った。
立ち向かうことも出来たかもしれないが、逃げることしか頭になかったのだ。
背後から迫る猫の群はいっこうに引き離されない。脚はもう限界だ。
誰か助けて。にゃあにゃあとしか聞こえない喚きを、ダンテは繰り返した。
誰か――――助けて、バージル。
兄の名を叫んだとき、唐突に地面が消えた。地面だけではない。ひとの気配のなかったスラムの
町並みが、一瞬にして掻き消えたのだ。
真っ白な空間を言葉もなく漂うダンテの躰を、何かがふわりと包み込み――――
「……バージル……?」
ぼんやりとした視界に映る、端正な貌。
「何だ」
全く無意識に呼び掛けていたダンテは、バージルの言葉を理解出来ずに首を傾げた。どうも
ベッドにいるのではないらしい。何をしていたのだったか――――霞の晴れていく思考を巡らせ、
ダンテは顔が紅潮するのを抑えられなかった。
「どうした」
白々しくバージルが問うてくる。ダンテはぐぅと喉を鳴らして唇を噛んだ。その表情はひどく
いじらしくバージルの目に映ったが、ダンテは知るよしもないことだ。
赤くなった顔を覗き込んで来るバージルから逃げるように、バージルの肩口に額を押し付ける。
そうしてダンテは、ある重大なことに気が付いてびくりと固まった。
「バージルっ……!?」
狼狽するダンテのうなじを、バージルの平然とした言葉が撫ぜる。
「あぁ、始末が面倒だったのでな」
ぬけぬけと宣うバージルの、先刻散々にダンテを苛んだ熱塊がまだダンテの内に止どまっているの
である。ダンテが愕然とするのも無理はない。しかもバージルは椅子に座っているらしく、ダンテは
その膝の上。繋がりはこれでもかと言う程、深い。
「ちょ……早く抜けよッ!」
不覚にも涙ぐみながら喚くダンテに、バージルはさらりと言う。
「無理だな」
「なんで!?」
「まだ治まらんのだから、仕方あるまい」
なにが、と喚こうとしたダンテだが、出来なかった。バージルのものが、例の異様な形状のままで
あることに気付いてしまったのだ。
気付いてしまえば、言葉を紡ぐこともままならなくなる。
「う、そ、だろ……ッ!?」
今にも泣き出しそうな(実際、泣きたい)ダンテのうなじをちろと舌先で舐め、「生憎、
事実だ」などと何故か愉しげに宣ったバージルを、ダンテは殺してやりたいと思わずにはおれ
なかった。
とある後押しを頂いて、やってしまった猫兄によるエロ…
個人的にはすごい頑張ったんですが、報われてない気がします。